【ポケカ初心者のみなさんへ】まず集めるべき汎用カード紹介&解説
- 2018/07/27
- 22:15
どうもどうも。
先日発売されたGXスタートデッキ、どうやら大当たりしてるみたいですね。TLに「ポケカ始めようかな」「ポケカ興味出た」「GXスタートデッキの大会に出てみた」「ポケモンカード始めるわ」「カード買った」って人が急増していてプレイヤーとしてこれほど嬉しいことはありません。
さて、これを期にポケカを始めよう!という人もたくさんいると思います。そんな中でも今回は、いわゆる大会レベルのポケカに興味が出てきた!本格的なデッキを作って店舗大会や公認自主イベント、9月から始まるチャンピオンズリーグ(公式の大型大会)に参加したい!勝ちたい!という人(特に他TCGを経験していた人に多い様子)に向けて、「マジでやるならこのカードだけは集めとけ!」という汎用カードを紹介します。今回は2018年9月以降のスタンダードレギュレーション、これからのポケカでメインとなるルールからの紹介です(以下SMレギュと表記)。
当然ながら、以下に紹介するカードがなくてもポケモンカードは楽しめます。これは非常に大事なことで、ちょっと興味があるな~くらいの方や、子どもが興味を持って…という親御さん方がこの記事を見て「ヒェッ、カードってこんなにお金かかるんだ…やっぱやめておこう(やめさせよう)…」とさせることが目的ではありません。
繰り返しますが、以下に紹介するカードがなくてもポケモンカードは楽しめます。あくまで競技レベル、大会レベルでのプレイを想定したものです。そこまでいきなりお金をかけたくないな…という方は、手の届く範囲でゆっくりポケカを楽しんでください。それでもポケカは十分楽しいはずです(「野球やりたい!」って言った子どもに、「甲子園球児はこれくらいお金かかるんだって!だからダメ!」と言う人はいませんよね。そういうことです)。そういった方々は、「へぇ~こういうことして楽しんでる人たちもいるんだな~レベルが上がるとこういう感じか~」ってくらいで、かる~く流し読みしてもらえればと思います。
0.どこでカードを集めるの?
TCGに明るくない方ですと、「よく『1枚○○円でうんぬん~』みたいな話を聞くけど、そもそもカードってパックや構築デッキから出てくるものじゃないの?1枚の値段ってなに?」ということがあるのではないでしょうか。
これは、まずインターネットで「○○(自分の住んでいる地域、都道府県など) カードショップ」と検索してみてください。カードショップというのは、TCGのカードを取り扱うお店で、ここでカードが1枚1枚バラで売られています(シングル売り、シングルなどと言われます)。もちろんパックや構築デッキ、さらにはスリーブやデッキケースなど「サプライ」と呼ばれる商品も販売されています。自分の要らないカードを売って別のカードを買うための資金にするのもよし(18歳未満の方は保護者の方の同意が必要です。)。ここで、需要と供給の関係「カードゲーム市場」が存在し、カードゲームの経済が回っているわけですね。さらには店によっては店舗大会が行われていることもあり、そこでほかのプレイヤーたちと対戦することができるようになったりしてます。
また、最近ではオンラインストアやヤフオク、メルカリなどから購入することもできます。オンラインも調べて有効活用するとよいでしょう。(インターネットを介した取引は自己責任で行いましょう。特に未成年者は保護者の方の同意を得るようにしてください。)
では実際に、集めるべきカードを見ていきましょう。長くなるのでご注意。あと、書いてあるシングル相場価格は2018年7月現在のもので、私の主観もありますので必ずしも厳密ではないかもですが、参考の一つとしてください。
1.重要度SS:あらゆるデッキで必要な最強汎用カード
カプ・テテフGX(収録セット:SM2L「アローラの月光」、SM4+「GXバトルブースト」)(シングル相場価格:3000円~)
最強汎用カード。絶対必要。GXスタートデッキを使ってみた方なら、サポートのカードを使えた番と使えなかった番では、動きに大きな差が生まれてしまったことにお気づきでしょう。ポケカにおいて『毎ターンサポートを使えるかどうか』は、デッキ相性を逆転し、勝ち負けに直結するくらいに重要です。
この「カプ・テテフGX」の特性「ワンダータッチ」は、『手札からベンチに出たときに山札から任意のサポートを手札に加える』という、毎ターンサポートを使うという目的を強力に補助してくれる素晴らしい特性です。このカードの存在で、後述の「ハイパーボール」が実質サポートになるのがとても優秀。またワザも無難に強く、相手次第ではダブル無色エネルギー1枚で大ダメージを叩き出せるので腐ることがありません。
とりあえず1枚あれば強いデッキは組めますし、ぼくはSMレギュはテテフ1枚でもなんとかなると思っていますのでまず1枚持っておくことをおすすめしますが、2枚持っておくとなおいいでしょう。ですが今シングル相場が高いので、再録ある読みなどでとりあえず1枚というのでもよし。
シロナ(収録セット:SM5M「ウルトラムーン」、ポケモンカードゲーム サン&ムーン デッキビルドBOX「ウルトラムーン」「ウルトラサン」など)(シングル相場価格:600円~)
最強ドローサポート。SMレギュは「バトルサーチャー」のない関係上、デッキに大量のサポートを詰め込まなければいけなくなります。するとどこかで、手札がサポートだらけだけどサポートは1枚しか使えないから、山札がうまく引けないというような状況が訪れます。リーリエでは2枚くらいしか引けないような場面ですね。
そこで活躍するのがこのシロナ。手札を全てリフレッシュできるので、溢れたサポートやエネルギー、進化前のいない進化ポケモン、今は有効に使えないグッズなどをすべて山札に戻して6枚も引き直せます。使えないカードが10枚の手札より使えるカードが6枚の手札の方が強いのは火を見るより明らかですね。
SMレギュはまだ未開拓の面が多く、特にドローのサポートカードはどれを採用してどれを採用しないかはデッキ次第、個人の好み次第です。ですがぼくは、この「シロナ」が一番強いドローサポートであり、これ以上強いドローサポートは出ないと考えていますので、この記事を読んでいる方にはデッキにシロナを4枚入れることを強くお勧めしておきます。少し値は張りますが、1デッキ4シロナを目安に持っておくといいかと思います。GXスタートデッキにシロナ入れてくれよ
リーリエ(収録セット:SM1M「コレクションムーン」、「スペシャルボックス リーリエ&コスモッグ」他、各種構築済みデッキなど)(シングル相場価格:30~200円)
優秀なドローサポート。シロナと違い手札をキープしたまま引けるので、「カードは引きたいけど、このカードは次の番に使いたいんだ…!」といったときに重宝します。また、「最初の自分の番なら、手札が8枚になるように山札を引く」というのが本当に優秀で、「初ターンノーハンドリーリエ」は、XYレギュのプラターヌ博士をも凌ぐパワーを持っています。
リーリエの枚数は本当に諸説で、4枚入れるのが当然と言う人もいますし、ぼくなんかは2枚あればいいかなと思ってしまいます。「手札にサポートやエネルギーが偏ったときに弱い」という欠点を重く見ているわけですね。まあなんにせよ、1デッキ最大枚数の4枚を持っていて損はありません。GXスタートデッキにも収録されているので集めることは困難ではないかと思います。
一方リーリエというキャラクターは人気が高くイラストも豊富で、ゲームで初めて会った橋の近くで険しい表情をしている初期リーリエ、髪をくくって溌溂とした表情のがんばリーリエ、「リーリエ&コスモッグ」のコスモッグと一緒に休憩中のリーリエ、きりりとした表情と硬く結ばれた口元が凛々しいSM1リーリエSR、鮮やかな色彩と力強く明るい表情が印象的なSM4+がんばリーリエSRと、バリエーションが豊富です。ぜひお気に入りの1枚を探してみてください。SRは発売当初は13000円くらいで取引されることもありましたが、今では6500円ほどに落ち着いています。ちなみにぼくはこの項だけで画像を5枚も使うくらいリーリエというキャラクターが大好きなのですがリーリエSRを持っていません。めっちゃほしい。
グズマ(収録セット:SM3N「光を喰らう闇」、SM4+「GXバトルブースト」、ポケモンカードゲーム サン&ムーン デッキビルドBOX「ウルトラムーン」「ウルトラサン」)(シングル相場価格:800円~)
最強カード。必須。GXスタートデッキではベンチとバトル場を操作するカードが少なめで、「ルガルガンGX」の「ブラッディアイ」、「ゴチルゼル」の「トラクタービーム」、「ポケモンキャッチャー」、「月輪の祭壇」などを強いと感じた人は多いと思います。
このグズマはベンチとバトル場を操作するカードの中でも、「相手のベンチポケモンを1匹選びバトルポケモンと入れ替える。その後、自分のバトルポケモンをベンチポケモンと入れ替える。」という、1枚で4枚のカードに干渉できる超絶最強カード。これ1枚で「相手が育てている途中のポケモンを先制して攻撃」「残りHPが少ないポケモンを確実に仕留める」「相手のバトル場にいる、バトル場にいるときに効果のある特性を持っているポケモンをどかす」「自分の弱ったポケモンをベンチに下げる」「今バトル場にいるポケモン以外のポケモンで攻撃できるようにする」などといった様々な効果が期待できます。
これは1デッキにつき3~4枚入れるのが無難です。必要な時に手札にあってほしいですからね。1枚でいいからGXスタートデッキに入れてほしかった
ハイパーボール(収録セット:SM1+「サン&ムーン」、SM3+「ひかる伝説」など、多数の拡張パックや構築済みデッキに収録)(シングル相場価格:10~150円)
最強のグッズ。強すぎ。手札を2枚トラッシュして、任意のポケモンを山札から手札に加えられます。はじめのうちは「2枚トラッシュしなければ使うことができない」というテキストを忌避してしまう人が多いでしょうが、「好きなポケモンを確定サーチ」というのは、それを補って余りあるパワーです。他のカードでは、タイプの指定、たねポケモンのみ、進化ポケモンのみ(コイン判定あり)など、あらゆるデッキのあらゆる状況で必ず役立つとは言えません。一方ハイパーボールは、何タイプだろうが、進化だろうがたねだろうが、なんでも持ってこられるわけです。さらに言えばトラッシュすることは必ずしもデメリットではなく、トラッシュにあるカードを有効活用するワザ、特性、トレーナーズなどは豊富にあります。またゲームの進行を考えた時に「もうこの進化ポケモンは出せないな」「このサポートはもう有効に使えないな」などと思ったカードを、「シロナ」などで山札に戻さずに済む、つまり強い山札を作れます。(XYレギュレーションに存在した「バトルサーチャー」がなくなったことで、トラッシュのデメリットが若干大きくなったことには触れておきます。)
このカードは絶対デッキに4枚。少なくとも、初心者のみなさんにはハイパーボールを4枚入れない構築は勧められません。たしかに世の中にはハイパーボールを4枚入れないデッキもありますがそれは例外であって、みなさんはまずハイパーボールを4枚入れて、その強さを体感してください。
こだわり鉢巻(収録セット:SM1+「サン&ムーン」、SM4+「GXバトルブースト」、SM5+「ウルトラフォース」、SM6「禁断の光」、SM7「裂空のカリスマ」、SM7a「迅雷スパーク」など)(シングル相場価格:200円~)
優秀。カード1枚で30点ダメージが上がる。強い。
2018年現在のポケカでは、大体たねポケモンならカード1枚20点出れば強い(1エネ40点ならポケモン1エネ1でカード1枚20点です。たね1エネ40点は強いです)くらいですが、このカードは相手がGX限定とはいえ1枚30点のカードパワーを誇っています。しかも1ターン1枚のエネルギーとは別枠。強い。もうこれ以上に言うことねえや。
だいたいデッキに2~3枚が普通かと思います。とりあえずなら2枚、しっかり組みたければ3枚、心配性な方は4枚を1デッキ分と考えて集めてみてください。なんでGXスタートデッキに入ってないんや
ダブル無色エネルギー(収録セット:SM1S「コレクションサン」、SM3+「ひかる伝説」、SM4+「GXバトルブースト」、SM5S「ウルトラサン」など)(シングル相場価格:80円~)
汎用エネルギー。とりあえずあって強い。エネルギーは1ターンに1枚という制約の中でエネルギー2つ分としてはたらく偉すぎるカード。
当然デッキに採用するポケモン次第で入らないデッキも多いですが、ポケモンカードゲームをプレイするうえでダブル無色エネルギーを持っていないなんてことは考えられません。絶対に4枚持っておきましょう。GXスタートデッキにもあったので問題ないとは思います。
2.重要度S:多くのデッキで必要となる汎用カード
ゼブライカ・シママ(収録セット:SM7a「迅雷スパーク」)(シングル相場価格:100円弱)
我ながら個人的な嗜好が交ざってるようにも思いますが(笑)、絶対に強いです。高騰する前に買っておいた方が絶対いいです。特性「はやがけ」は手札をすべてトラッシュし4枚引く効果。ポケカの世界線では4枚引くという枚数が弱いように見えますが(遊戯勢が見るとひっくり返るやつ)、実際使ってみたらもうなんか全部強い。サポート権を使わずにほしいサポートに触りに行けるし、要らないカードをトラッシュして山札圧縮して強い山札が作れるし、カードをトラッシュに送れるし、後述のジャッジマンをためらいなく使えるようになるし…本当に強いです。とりあえず2-2で買っておくのがおすすめ。
ジャッジマン(収録セット:SM6「禁断の光」、SM7a「迅雷スパーク」など)(シングル相場価格:30~150円)
SMレギュでは、XYの最強手札干渉カード「N」がなくなってしまうので、相手の手札に干渉することが難しくなります。すると、たとえばGXスタートデッキに収録されたカードで言うと、「クイタラン」の「かぎわける」や「ハギギシリ」の「ビビッドチャージ」、「ラプラスGX」の「もってくる」などのカードを手札に加えるワザでよくなった相手の手札に干渉できないと、相手の自由な行動を許してしまいます。また相手にサイドを取られると、相手が勝ちに近づく上に相手の手札が増えてしまいます(相手のボードアド奪いながらハンドアドとテンポアド取れるポケカとかいうゲーム、よく成り立ってるな)。そういうときにこのジャッジマンで相手の手札をリセットしていくわけですね。自分も手札4枚になるやん!ってなりますがそこは引き運で何とかするか、前述のゼブライカでどうのこうの。どうしても自分が4枚になるのが嫌なら、お互い手札が5枚になるように引き直す「ロケット団のいやがらせ」というカードもありますが、あまり出回ってないので勧める感じのやつではないですね。ジャッジマンはGXスタートデッキに入っていましたし、シングルも安いので集めることに困りはしないでしょう。とりあえず1デッキに2枚あれば困りません。
マーマネ・かんこうきゃく・ククイ博士(収録セット;マーマネ:SM2+「新たなる試練の向こう」、SM3+「ひかる伝説」、SM5M「ウルトラムーン」など;かんこうきゃく:SM7a「迅雷スパーク」など;ククイ博士:SM1S「コレクションサン」など)(シングル相場価格:それぞれ30~150円)
ドローソースのカサ増しに入れるカード。どれを入れても強いですが、ダメージを増やして倒せる相手が増えると思えばククイ博士、引ける枚数を重視するならマーマネかかんこうきゃくを採用します。マーマネとかんこうきゃくは役割が似ていますが、元の手札がたくさんあってそれらをなるべく抱えたまま引けるのがマーマネ、手札をほぼほぼ使い切りながらドローを進めるならかんこうきゃくとデッキや好みで使い分けるといいでしょう。それぞれ2枚程度あればデッキひとつ分は何とかなると思います。
ネストボール(収録セット:SM1M「コレクションムーン」、SM4+「GXバトルブースト」、SM5M「ウルトラムーン」など)(シングル相場価格:30~150円)
優秀なグッズ。SMレギュは進化ポケモンが注目される環境になることが予想され、その進化元を確実に用意できるのがとても頼りになります。また進化デッキでなくても、単純にベンチにたねポケモンを置けるだけでも強いです。手札を経由せず直接ベンチに置くカードなので、ベンチが埋まっていると使うことができず、"手札からベンチに出したときに使える特性"は働かないので注意。1デッキにつき2~3枚は入りがちでしょう。
レスキュータンカ(収録セット:SM2L「アローラの月光」、SM4+「GXバトルブースト」、SM5M「ウルトラムーン」など)(シングル相場価格:200~300円)
前述のように進化ポケモンが注目されるようになると、序盤でハイパーボールのコストにトラッシュせざるを得なかった進化ポケモンを戻したいことが増えると思われるので挙げておきます。それ以外でも、何かのときにリカバリーが効くのは安心感があるのであった方いいでしょう。トラッシュに落ちたテテフを拾ってワンダータッチグズマでフィニッシュとかもできる。デッキに1枚、多くて2枚。腐ることも多いので1枚で少ないと思ってから2枚目を検討します。
エスケープボード(収録セット:SM5M「ウルトラムーン」)(シングル相場価格:100~200円)
前述のグズマの項で賢い人は気づいたでしょう、「今バトル場にいるポケモンで相手のベンチポケモンを倒したいとき、グズマで自分のポケモンも入れ換えちゃったら、出てきたポケモンを逃がすのにまた工夫必要じゃない?」と。その工夫に使うのがこのカードです。逃げるエネルギーが1のポケモンにつけて逃げ0を能動的に生み出します。ちなみにテテフとゼブライカは逃げ1なのでエスケープボードで逃げ0になります。デッキに1~2枚はほしい。
…とまあ紹介しておくべきはこの辺りですかね。ここまで長々とありがとうございました。気になることがありましたらコメント欄か、@salamence91219までお願いします。
ではでは。これからポケカを始める皆さんと、どこかの大会でお会いできることを楽しみにしています。
先日発売されたGXスタートデッキ、どうやら大当たりしてるみたいですね。TLに「ポケカ始めようかな」「ポケカ興味出た」「GXスタートデッキの大会に出てみた」「ポケモンカード始めるわ」「カード買った」って人が急増していてプレイヤーとしてこれほど嬉しいことはありません。
さて、これを期にポケカを始めよう!という人もたくさんいると思います。そんな中でも今回は、いわゆる大会レベルのポケカに興味が出てきた!本格的なデッキを作って店舗大会や公認自主イベント、9月から始まるチャンピオンズリーグ(公式の大型大会)に参加したい!勝ちたい!という人(特に他TCGを経験していた人に多い様子)に向けて、「マジでやるならこのカードだけは集めとけ!」という汎用カードを紹介します。今回は2018年9月以降のスタンダードレギュレーション、これからのポケカでメインとなるルールからの紹介です(以下SMレギュと表記)。
当然ながら、以下に紹介するカードがなくてもポケモンカードは楽しめます。これは非常に大事なことで、ちょっと興味があるな~くらいの方や、子どもが興味を持って…という親御さん方がこの記事を見て「ヒェッ、カードってこんなにお金かかるんだ…やっぱやめておこう(やめさせよう)…」とさせることが目的ではありません。
繰り返しますが、以下に紹介するカードがなくてもポケモンカードは楽しめます。あくまで競技レベル、大会レベルでのプレイを想定したものです。そこまでいきなりお金をかけたくないな…という方は、手の届く範囲でゆっくりポケカを楽しんでください。それでもポケカは十分楽しいはずです(「野球やりたい!」って言った子どもに、「甲子園球児はこれくらいお金かかるんだって!だからダメ!」と言う人はいませんよね。そういうことです)。そういった方々は、「へぇ~こういうことして楽しんでる人たちもいるんだな~レベルが上がるとこういう感じか~」ってくらいで、かる~く流し読みしてもらえればと思います。
0.どこでカードを集めるの?
TCGに明るくない方ですと、「よく『1枚○○円でうんぬん~』みたいな話を聞くけど、そもそもカードってパックや構築デッキから出てくるものじゃないの?1枚の値段ってなに?」ということがあるのではないでしょうか。
これは、まずインターネットで「○○(自分の住んでいる地域、都道府県など) カードショップ」と検索してみてください。カードショップというのは、TCGのカードを取り扱うお店で、ここでカードが1枚1枚バラで売られています(シングル売り、シングルなどと言われます)。もちろんパックや構築デッキ、さらにはスリーブやデッキケースなど「サプライ」と呼ばれる商品も販売されています。自分の要らないカードを売って別のカードを買うための資金にするのもよし(18歳未満の方は保護者の方の同意が必要です。)。ここで、需要と供給の関係「カードゲーム市場」が存在し、カードゲームの経済が回っているわけですね。さらには店によっては店舗大会が行われていることもあり、そこでほかのプレイヤーたちと対戦することができるようになったりしてます。
また、最近ではオンラインストアやヤフオク、メルカリなどから購入することもできます。オンラインも調べて有効活用するとよいでしょう。(インターネットを介した取引は自己責任で行いましょう。特に未成年者は保護者の方の同意を得るようにしてください。)
では実際に、集めるべきカードを見ていきましょう。長くなるのでご注意。あと、書いてあるシングル相場価格は2018年7月現在のもので、私の主観もありますので必ずしも厳密ではないかもですが、参考の一つとしてください。
1.重要度SS:あらゆるデッキで必要な最強汎用カード
カプ・テテフGX(収録セット:SM2L「アローラの月光」、SM4+「GXバトルブースト」)(シングル相場価格:3000円~)
最強汎用カード。絶対必要。GXスタートデッキを使ってみた方なら、サポートのカードを使えた番と使えなかった番では、動きに大きな差が生まれてしまったことにお気づきでしょう。ポケカにおいて『毎ターンサポートを使えるかどうか』は、デッキ相性を逆転し、勝ち負けに直結するくらいに重要です。
この「カプ・テテフGX」の特性「ワンダータッチ」は、『手札からベンチに出たときに山札から任意のサポートを手札に加える』という、毎ターンサポートを使うという目的を強力に補助してくれる素晴らしい特性です。このカードの存在で、後述の「ハイパーボール」が実質サポートになるのがとても優秀。またワザも無難に強く、相手次第ではダブル無色エネルギー1枚で大ダメージを叩き出せるので腐ることがありません。
とりあえず1枚あれば強いデッキは組めますし、ぼくはSMレギュはテテフ1枚でもなんとかなると思っていますのでまず1枚持っておくことをおすすめしますが、2枚持っておくとなおいいでしょう。ですが今シングル相場が高いので、再録ある読みなどでとりあえず1枚というのでもよし。
シロナ(収録セット:SM5M「ウルトラムーン」、ポケモンカードゲーム サン&ムーン デッキビルドBOX「ウルトラムーン」「ウルトラサン」など)(シングル相場価格:600円~)
最強ドローサポート。SMレギュは「バトルサーチャー」のない関係上、デッキに大量のサポートを詰め込まなければいけなくなります。するとどこかで、手札がサポートだらけだけどサポートは1枚しか使えないから、山札がうまく引けないというような状況が訪れます。リーリエでは2枚くらいしか引けないような場面ですね。
そこで活躍するのがこのシロナ。手札を全てリフレッシュできるので、溢れたサポートやエネルギー、進化前のいない進化ポケモン、今は有効に使えないグッズなどをすべて山札に戻して6枚も引き直せます。使えないカードが10枚の手札より使えるカードが6枚の手札の方が強いのは火を見るより明らかですね。
SMレギュはまだ未開拓の面が多く、特にドローのサポートカードはどれを採用してどれを採用しないかはデッキ次第、個人の好み次第です。ですがぼくは、この「シロナ」が一番強いドローサポートであり、これ以上強いドローサポートは出ないと考えていますので、この記事を読んでいる方にはデッキにシロナを4枚入れることを強くお勧めしておきます。少し値は張りますが、1デッキ4シロナを目安に持っておくといいかと思います。GXスタートデッキにシロナ入れてくれよ
リーリエ(収録セット:SM1M「コレクションムーン」、「スペシャルボックス リーリエ&コスモッグ」他、各種構築済みデッキなど)(シングル相場価格:30~200円)
優秀なドローサポート。シロナと違い手札をキープしたまま引けるので、「カードは引きたいけど、このカードは次の番に使いたいんだ…!」といったときに重宝します。また、「最初の自分の番なら、手札が8枚になるように山札を引く」というのが本当に優秀で、「初ターンノーハンドリーリエ」は、XYレギュのプラターヌ博士をも凌ぐパワーを持っています。
リーリエの枚数は本当に諸説で、4枚入れるのが当然と言う人もいますし、ぼくなんかは2枚あればいいかなと思ってしまいます。「手札にサポートやエネルギーが偏ったときに弱い」という欠点を重く見ているわけですね。まあなんにせよ、1デッキ最大枚数の4枚を持っていて損はありません。GXスタートデッキにも収録されているので集めることは困難ではないかと思います。
一方リーリエというキャラクターは人気が高くイラストも豊富で、ゲームで初めて会った橋の近くで険しい表情をしている初期リーリエ、髪をくくって溌溂とした表情のがんばリーリエ、「リーリエ&コスモッグ」のコスモッグと一緒に休憩中のリーリエ、きりりとした表情と硬く結ばれた口元が凛々しいSM1リーリエSR、鮮やかな色彩と力強く明るい表情が印象的なSM4+がんばリーリエSRと、バリエーションが豊富です。ぜひお気に入りの1枚を探してみてください。SRは発売当初は13000円くらいで取引されることもありましたが、今では6500円ほどに落ち着いています。ちなみにぼくはこの項だけで画像を5枚も使うくらいリーリエというキャラクターが大好きなのですがリーリエSRを持っていません。めっちゃほしい。
グズマ(収録セット:SM3N「光を喰らう闇」、SM4+「GXバトルブースト」、ポケモンカードゲーム サン&ムーン デッキビルドBOX「ウルトラムーン」「ウルトラサン」)(シングル相場価格:800円~)
最強カード。必須。GXスタートデッキではベンチとバトル場を操作するカードが少なめで、「ルガルガンGX」の「ブラッディアイ」、「ゴチルゼル」の「トラクタービーム」、「ポケモンキャッチャー」、「月輪の祭壇」などを強いと感じた人は多いと思います。
このグズマはベンチとバトル場を操作するカードの中でも、「相手のベンチポケモンを1匹選びバトルポケモンと入れ替える。その後、自分のバトルポケモンをベンチポケモンと入れ替える。」という、1枚で4枚のカードに干渉できる超絶最強カード。これ1枚で「相手が育てている途中のポケモンを先制して攻撃」「残りHPが少ないポケモンを確実に仕留める」「相手のバトル場にいる、バトル場にいるときに効果のある特性を持っているポケモンをどかす」「自分の弱ったポケモンをベンチに下げる」「今バトル場にいるポケモン以外のポケモンで攻撃できるようにする」などといった様々な効果が期待できます。
これは1デッキにつき3~4枚入れるのが無難です。必要な時に手札にあってほしいですからね。1枚でいいからGXスタートデッキに入れてほしかった
ハイパーボール(収録セット:SM1+「サン&ムーン」、SM3+「ひかる伝説」など、多数の拡張パックや構築済みデッキに収録)(シングル相場価格:10~150円)
最強のグッズ。強すぎ。手札を2枚トラッシュして、任意のポケモンを山札から手札に加えられます。はじめのうちは「2枚トラッシュしなければ使うことができない」というテキストを忌避してしまう人が多いでしょうが、「好きなポケモンを確定サーチ」というのは、それを補って余りあるパワーです。他のカードでは、タイプの指定、たねポケモンのみ、進化ポケモンのみ(コイン判定あり)など、あらゆるデッキのあらゆる状況で必ず役立つとは言えません。一方ハイパーボールは、何タイプだろうが、進化だろうがたねだろうが、なんでも持ってこられるわけです。さらに言えばトラッシュすることは必ずしもデメリットではなく、トラッシュにあるカードを有効活用するワザ、特性、トレーナーズなどは豊富にあります。またゲームの進行を考えた時に「もうこの進化ポケモンは出せないな」「このサポートはもう有効に使えないな」などと思ったカードを、「シロナ」などで山札に戻さずに済む、つまり強い山札を作れます。(XYレギュレーションに存在した「バトルサーチャー」がなくなったことで、トラッシュのデメリットが若干大きくなったことには触れておきます。)
このカードは絶対デッキに4枚。少なくとも、初心者のみなさんにはハイパーボールを4枚入れない構築は勧められません。たしかに世の中にはハイパーボールを4枚入れないデッキもありますがそれは例外であって、みなさんはまずハイパーボールを4枚入れて、その強さを体感してください。
こだわり鉢巻(収録セット:SM1+「サン&ムーン」、SM4+「GXバトルブースト」、SM5+「ウルトラフォース」、SM6「禁断の光」、SM7「裂空のカリスマ」、SM7a「迅雷スパーク」など)(シングル相場価格:200円~)
優秀。カード1枚で30点ダメージが上がる。強い。
2018年現在のポケカでは、大体たねポケモンならカード1枚20点出れば強い(1エネ40点ならポケモン1エネ1でカード1枚20点です。たね1エネ40点は強いです)くらいですが、このカードは相手がGX限定とはいえ1枚30点のカードパワーを誇っています。しかも1ターン1枚のエネルギーとは別枠。強い。もうこれ以上に言うことねえや。
だいたいデッキに2~3枚が普通かと思います。とりあえずなら2枚、しっかり組みたければ3枚、心配性な方は4枚を1デッキ分と考えて集めてみてください。なんでGXスタートデッキに入ってないんや
ダブル無色エネルギー(収録セット:SM1S「コレクションサン」、SM3+「ひかる伝説」、SM4+「GXバトルブースト」、SM5S「ウルトラサン」など)(シングル相場価格:80円~)
汎用エネルギー。とりあえずあって強い。エネルギーは1ターンに1枚という制約の中でエネルギー2つ分としてはたらく偉すぎるカード。
当然デッキに採用するポケモン次第で入らないデッキも多いですが、ポケモンカードゲームをプレイするうえでダブル無色エネルギーを持っていないなんてことは考えられません。絶対に4枚持っておきましょう。GXスタートデッキにもあったので問題ないとは思います。
2.重要度S:多くのデッキで必要となる汎用カード
ゼブライカ・シママ(収録セット:SM7a「迅雷スパーク」)(シングル相場価格:100円弱)
我ながら個人的な嗜好が交ざってるようにも思いますが(笑)、絶対に強いです。高騰する前に買っておいた方が絶対いいです。特性「はやがけ」は手札をすべてトラッシュし4枚引く効果。ポケカの世界線では4枚引くという枚数が弱いように見えますが(遊戯勢が見るとひっくり返るやつ)、実際使ってみたらもうなんか全部強い。サポート権を使わずにほしいサポートに触りに行けるし、要らないカードをトラッシュして山札圧縮して強い山札が作れるし、カードをトラッシュに送れるし、後述のジャッジマンをためらいなく使えるようになるし…本当に強いです。とりあえず2-2で買っておくのがおすすめ。
ジャッジマン(収録セット:SM6「禁断の光」、SM7a「迅雷スパーク」など)(シングル相場価格:30~150円)
SMレギュでは、XYの最強手札干渉カード「N」がなくなってしまうので、相手の手札に干渉することが難しくなります。すると、たとえばGXスタートデッキに収録されたカードで言うと、「クイタラン」の「かぎわける」や「ハギギシリ」の「ビビッドチャージ」、「ラプラスGX」の「もってくる」などのカードを手札に加えるワザでよくなった相手の手札に干渉できないと、相手の自由な行動を許してしまいます。また相手にサイドを取られると、相手が勝ちに近づく上に相手の手札が増えてしまいます(相手のボードアド奪いながらハンドアドとテンポアド取れるポケカとかいうゲーム、よく成り立ってるな)。そういうときにこのジャッジマンで相手の手札をリセットしていくわけですね。自分も手札4枚になるやん!ってなりますがそこは引き運で何とかするか、前述のゼブライカでどうのこうの。どうしても自分が4枚になるのが嫌なら、お互い手札が5枚になるように引き直す「ロケット団のいやがらせ」というカードもありますが、あまり出回ってないので勧める感じのやつではないですね。ジャッジマンはGXスタートデッキに入っていましたし、シングルも安いので集めることに困りはしないでしょう。とりあえず1デッキに2枚あれば困りません。
マーマネ・かんこうきゃく・ククイ博士(収録セット;マーマネ:SM2+「新たなる試練の向こう」、SM3+「ひかる伝説」、SM5M「ウルトラムーン」など;かんこうきゃく:SM7a「迅雷スパーク」など;ククイ博士:SM1S「コレクションサン」など)(シングル相場価格:それぞれ30~150円)
ドローソースのカサ増しに入れるカード。どれを入れても強いですが、ダメージを増やして倒せる相手が増えると思えばククイ博士、引ける枚数を重視するならマーマネかかんこうきゃくを採用します。マーマネとかんこうきゃくは役割が似ていますが、元の手札がたくさんあってそれらをなるべく抱えたまま引けるのがマーマネ、手札をほぼほぼ使い切りながらドローを進めるならかんこうきゃくとデッキや好みで使い分けるといいでしょう。それぞれ2枚程度あればデッキひとつ分は何とかなると思います。
ネストボール(収録セット:SM1M「コレクションムーン」、SM4+「GXバトルブースト」、SM5M「ウルトラムーン」など)(シングル相場価格:30~150円)
優秀なグッズ。SMレギュは進化ポケモンが注目される環境になることが予想され、その進化元を確実に用意できるのがとても頼りになります。また進化デッキでなくても、単純にベンチにたねポケモンを置けるだけでも強いです。手札を経由せず直接ベンチに置くカードなので、ベンチが埋まっていると使うことができず、"手札からベンチに出したときに使える特性"は働かないので注意。1デッキにつき2~3枚は入りがちでしょう。
レスキュータンカ(収録セット:SM2L「アローラの月光」、SM4+「GXバトルブースト」、SM5M「ウルトラムーン」など)(シングル相場価格:200~300円)
前述のように進化ポケモンが注目されるようになると、序盤でハイパーボールのコストにトラッシュせざるを得なかった進化ポケモンを戻したいことが増えると思われるので挙げておきます。それ以外でも、何かのときにリカバリーが効くのは安心感があるのであった方いいでしょう。トラッシュに落ちたテテフを拾ってワンダータッチグズマでフィニッシュとかもできる。デッキに1枚、多くて2枚。腐ることも多いので1枚で少ないと思ってから2枚目を検討します。
エスケープボード(収録セット:SM5M「ウルトラムーン」)(シングル相場価格:100~200円)
前述のグズマの項で賢い人は気づいたでしょう、「今バトル場にいるポケモンで相手のベンチポケモンを倒したいとき、グズマで自分のポケモンも入れ換えちゃったら、出てきたポケモンを逃がすのにまた工夫必要じゃない?」と。その工夫に使うのがこのカードです。逃げるエネルギーが1のポケモンにつけて逃げ0を能動的に生み出します。ちなみにテテフとゼブライカは逃げ1なのでエスケープボードで逃げ0になります。デッキに1~2枚はほしい。
…とまあ紹介しておくべきはこの辺りですかね。ここまで長々とありがとうございました。気になることがありましたらコメント欄か、@salamence91219までお願いします。
ではでは。これからポケカを始める皆さんと、どこかの大会でお会いできることを楽しみにしています。
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